以前、日本のマグロ漁船にフィリピン人が乗船しているということ知り合いに聞いて、フィリピン人船員について調べてみました。
フィリピンはさすが、島国とあって船員もかなり人気の職業であるらしい。特に人気なのが、いわゆる豪華客船の船員です。
もともと人件費が安く英語のできるフィリピン人は、世界各国の客船や商船から人気のだとか。
日本の漁船のフィリピン人はどちらかというと、インドネシア人の割合が多く、そこに乗っているフィリピン人は英語もそこまでできず、客船や商船に乗れない船員が乗るようなイメージです。
フィリピンには船員になるための学校や船員派遣会社が多く存在しており、結婚相手としても人気なのだそうです。
フィリピンでは安定した部類の職業のようです。
たしかに船員の契約期間は、1年から3年に渡り、長期的な安定収入を得れることと、経験者であれば、契約が満了してもすぐに次の船が見つかるらしいです。
フィリピン人船員の獲得競争は世界各国であり、日本でも日本郵船や商船三井のような大企業もこぞってフィリピン人船員を採用しています。
フィリピン人にとっても日本や外国船はかなりの稼ぎになり、僕の知り合いのフィリピン人の家族も商船にのっており、
仕送りにって家族はかなり安定した生活を送れているらしいのです。
フィリピン人船員の教育
親会社が日本郵船の郵船クルーズが運航する豪華客船「飛鳥Ⅱ」はクルーが470人おり、そのほとんどがフィリピン人クルーだそうです。
日本郵船はフィリピン人船員の教育にも力を入れており、マニラ近郊に船員養成のための専門会社を設立しており、乗船させるために6か月間、「飛鳥ウェイトレーニング」という名のトレーニングを船員にさせているそうです。
もともと世界有数のホスピタリティをもつフィリピン人だけに、これに日本式の「おもてなし」をトレーニングさせれば、より彼らの活躍の場が増えます。
しかし、今は日本の給料が世界に比べていいというわけではなく、各国との船員獲得競争がより激化しているとのことです。
マグロ漁船に乗るフィリピン人
こちらは商船や客船ほど多くはないですが、昔から一定数のフィリピン人が日本のマグロ漁船にクルーとして乗船しているとのことです。
日本の*マルシップ制度という仕組みを使い外国人の乗船を可能にしているそうです。(フィリピン人以外はインドネシア人やキリバス人)。
マグロ漁船について言えば、もともと日本人に乗組員の確保が年々難しくなり、外国人の乗組員に頼らないといけない状態であるといいます。
つまり、客船や商船のように英語やホスピタリティを評価されてというわけではなく、人件費が安く人手不足の代わりとして乗船させている感じです。
ちなみに漁船に関しても、昔は日本船の給料がよく船員がよく集まったそうですが、今は他の国の漁船のほうが高い場合もあり、船員の獲得には苦労しているようです。
*マルシップ制度=日本の法人が所有する船舶を、外国人法人に貸渡し(裸用船)、外国法人が外国人船員を乗船させ、貸渡人たる日本法人等がチャーターバック(定期用船)する制度。